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求人票を開いては、また別の求人票を開く。ピックアップした求人は増えていくのに、「で、どこに応募すればいいの?」が決まらない。施工管理に未経験から入ろうとした私の、最初のつまずきはここでした。
そして求人票を見ている時間は、しんどい時間でもあります。「経験者しか採らないんだろうな」「資格も無い自分が入れる場所なんて本当にあるのか」と、勝手に自分を減点していく作業になりがちだからです。
先に結論を書きます。その場所はありました。私は35歳・未経験・資格なしで建設業界に入り、正社員型派遣の施工管理補助として大手ゼネコンの現場に着任しています。
「施工管理 未経験 どうやって入る」で検索して出てくるのは、求人サイトの一覧か、「未経験歓迎で検索しましょう」「エージェントを使いましょう」という説明ばかり。実際に入った人が、何をどの順番でやったのかは、なぜかどこにも書かれていません。だからこの記事では、私が通った順番をそのまま書きます。
最初にやることは、求人探しではありません。「自分が譲れない条件を3つ決める」ことです。順番を変えるだけで、同じ求人票がまったく違って見えます。
この記事で分かること:
- 求人を探す前に決める「譲れない条件3つ+給与の下限」の作り方
- 未経験が使える4つの探し方(ハローワーク/求人サイト/エージェント/正社員型派遣)の違い
- 求人票を見ずに営業担当者経由で決まる正社員型派遣の実際——何が分かって、何が分からないか
- 探し始めてから現場に着任するまでの実際の期間(私は2〜3か月)
- 資格なし・未経験で責任を負わされないのか、という一番の不安への答え
未経験の最初の壁は「求人が無い」ではなく「決められない」
施工管理は人手不足と言われる職種で、未経験歓迎の求人自体は探せば出てきます。だから最初の壁は「求人が見つからない」ではありません。見つかりすぎて、選べないことです。
筆者の実体験|35歳・未経験で建設業界へ
本当の一番最初にやったのは、ハローワークの求人票で建設事務・施工管理系を片っ端からピックアップすることでした。あわせてネットの求人サイトでも検索。ハローワークとネットの両方に出ている企業は、記載に違いがないか確認したかったからです。
結果、どうなったか。情報が集まるばかりで、まったく整理できませんでした。
そして、この状態は時間が溶けるだけでは終わりません。求人票を眺めている時間は精神的に落ち込みやすい時間なので、探すほど自信が削られていきます。
ここから抜けるのに必要だったのは、求人を見る量ではなく、求人を見る前の基準でした。
最初にやるのは「譲れない条件3つ」を決めること
私はそのころ職業訓練校に通っていて、校内にキャリアカウンセラーがいました。「どうやって選べば後悔しないか」と相談したときに教わったのが、この方法です。
言われたのは、施工管理という職種の話ではありませんでした。「会社員として働くうえで、譲れないものを3つ決めるのが先」。順番はこうです。
手順1:条件になりうるものを、全部書き出す
まず、思いつく限り並べます。たとえばこんなものです。
- 年収・給与
- 休日(土日か/年間休日の日数)
- 勤務時間・残業の扱い
- 業務内容
- 転勤・転居の有無
- 通勤時間
- 男女比
- 職場の雰囲気
手順2:優先順位をつけて、上位3つだけを残す
ここが本番です。全部が大事、は基準になりません。順番をつけて、上から3つだけを「譲れないもの」にします。4位以下は、条件が合えば嬉しいもの=妥協できるもの、と割り切ります。
筆者の実体験|私が決めた3つ
- 1. 固定残業代が無くて、時間外は1分単位で支給されること
- 2. 土日休み
- 3. 年間休日120日以上
建設業界は「残業が多い」と言われる業界です。だからこそ私は、残業の量そのものより残業の扱われ方を1番に置きました。ここが崩れている会社は、たぶん他も崩れていると思ったからです。
手順3:4つ目に「給与の下限」を置く
私は3つの基準とは別に、手取り20万円以上という線を引きました。これは4つ目の基準というより、足切りのラインです。
理由は単純で、1〜3をすべて満たしていても手取り10万円では生活が成り立たないから。そして、金額を決めておかないと求人票を見るときのノイズが減らないからです。
もし「手取り30万円はどうしても欲しい」という人なら、それは足切りではなく1番目の基準に入れたほうがいいと思います。譲れないものは人によって違うので、そこは正直に決めるのが結局いちばん早いです。
基準を作ると、求人票の見え方と志望動機が変わる
基準を決めてから、あらためてハローワークの求人をオンラインで見直しました。そこで起きた変化が3つあります。
筆者の実体験|基準を作る前と後
基準が無かったときに「いいかも」と思っていた求人票が、1・2・3の条件に合っていませんでした。「なんでこれをいいと思っていたんだろう?」と思うものまであったんです。
基準があると絞り込みやすいのはもちろんですが、自分でも納得感があるので前向きになれます。求人票を見ている時間って、落ち込みやすいので。
そしてもうひとつ。なぜその企業を志望するのかが、自然と説明できるようになりました。書類や面接で根拠を話せるのは、この基準があったからです。
3つ目は、地味ですが効きます。未経験の応募でいちばん困るのが志望動機だからです。
「人手不足だから」「手に職をつけたいから」では、どの会社にも同じことが言えてしまう。
「私は残業の扱い・土日休み・年間休日を重視していて、御社の求人はここが明記されている」と言えれば、それはその会社を選んだ理由になります。
未経験が使える4つの探し方と、その違い
基準ができたら、次はどこで探すかです。未経験が現実的に使えるルートは4つあります。
| 探し方 | 向いている人 | 気をつける点 |
|---|---|---|
| ハローワーク | 地元で働きたい/通勤時間を基準に入れた人 | 求人票の情報量は多いが、書き方が会社任せ。自分で読み解く必要がある |
| 求人サイト(総合型) | とにかく数を見て相場を知りたい人 | 「未経験歓迎」の中身が幅広い。応募後のやり取りも自分で全部やる |
| 転職エージェント(建設特化) | 候補を絞り切れない人/求人票に書いていない残業実績・教育体制を聞きたい人 | 基準を伝えないと的外れな紹介になる。担当者との相性もある |
| 正社員型派遣 | 未経験から大手の現場に入りたい人/研修を受けてから現場に出たい人 | 求人票を見ずに決まることがあり、働く現場は入社時点で未定のこともある(後述) |
私はハローワークとネットの求人サイトを両方使いました。狙いは数を増やすことではなく、同じ企業が両方に出ていたら、書いてある条件がズレていないか突き合わせることです。ズレは、その会社の情報の出し方が見えるヒントになります。
4つのどれが正解、という話ではありません。基準3つに照らして絞る作業は、どのルートでも同じだからです。
違うのは、その作業を自分1人でやるか、間に人が入るかだけです。
基準3つを、求人票のどの欄で判定するか
基準は、求人票の欄に対応させて初めて使えます。判定のコツは「書いてあるか」ではなく「数字で書いてあるか」。私の3つで言えば、見る場所はここです。
| 私の基準 | 求人票で見る欄 | 合格の目安 |
|---|---|---|
| 1. 固定残業代が無く、時間外は1分単位 | 給与欄の内訳・備考 | 「みなし残業◯時間分を含む」の記載が無い。あるなら超過分が別途支給と書いてあるか |
| 2. 土日休み | 休日・休暇欄 | 「完全週休2日制(土日)」。「週休2日制」は毎週2日とは限らない |
| 3. 年間休日120日以上 | 休日・休暇欄 | 日数が数字で書いてある。書いていない求人はその時点で保留 |
| (足切り)手取り20万以上 | 給与欄の下限額 | 下限額で見る(上限額は経験者向けの提示のことがある) |
逆に、「アットホームな職場」「風通しの良い社風」は基準の判定には使えません。確認できないものは、判断材料から外す。これだけで候補はかなり減ります。減ることが目的なので、それでいいんです。
入る前にブラックを避ける確認の仕方は、施工管理のホワイト企業の見分け方で3つのルートに分けて書いています。求人票の先まで詰めたい人はそちらもどうぞ。
自分で絞り切れないなら、「基準3つ」を持って相談に行く
基準を作る意味は、実はここにもあります。人に渡せる形になるからです。「未経験でも入れるところ」と言うと出てくる求人はバラバラですが、「残業は1分単位で支給、土日休み、年間休日120日以上、手取り20万以上」と言えば、探す側は絞れます。
全国対応・建設業界特化のビルドジョブは、未経験からの相談も無料です。年齢や地域の条件がないので、まず自分の基準3つを渡して「その条件で入れる会社はあるか」を聞く使い方ができます。求人票からは分からない残業の実績や教育体制も、応募前に確認できます。
19〜32歳で、東京・千葉・埼玉・神奈川・愛知・大阪で働きたい人は、未経験からの施工管理に特化したGKSキャリアのほうが近いかもしれません。学歴や経歴に自信がなくて大手のサービスで相手にされにくかった人に寄り添う姿勢で、入社後の資格取得支援もあります。条件が合う人は、こちらから聞くのが早いです。
どちらも相談は無料です。「話を聞く=応募する」ではないので、基準に合う会社が本当にあるのかを確かめる場として使ってかまいません。
求人票を見ずに入る道もある——営業担当者経由で決まる正社員型派遣
ここからが、私が実際に通ったルートの話です。求人サイトの記事には、まず書かれていない道だと思います。
筆者の実体験|入社した会社との出会い方
実際に入ったのは正社員型派遣の会社でした。これは職業訓練校のキャリアカウンセラーからの紹介です。その会社の存在自体を知りませんでしたし、求人票も見ていません。
つまり、私は「求人票を比較して応募先を決めた」のではなく、間に入った人から会社を紹介されて、面談から始まった形です。
エージェントや派遣会社を使うと、これと同じことが起きます。
ここで多くの人が不安になるのが、「求人票を見ないで決めて大丈夫なのか」という点です。実際にどうだったかを書きます。
面談は「どんな仕事がしたいですか」から始まった
筆者の実体験|派遣元との面談
面談は「どんな仕事がしたいですか」から始まりました。先に作っておいた基準1・2・3をそのまま伝えたところ、「それは、うちが持っている施工管理補助の仕事と一致していますね」というところから話が進んでいきました。
会社からは「現場ごとに転居が必要になると思うが問題ないか」という確認。私からは、施工管理のことを何も知らなかったので「実際どんなことをやるのか」を質問しました。
基準を先に作っておいた効果が出たのがここです。
希望を聞かれて即答できると、話が「合うか合わないか」の判定に進みます。
「なんでもやります」と答えると、この判定ができません。
確認できたこと:給与条件は書面でもらえた
筆者の実体験|入社前に分かったこと
確認できたのは給与条件です。基本給、各種手当、残業時間の予想、そしてそれらを含めた場合の年収の予想金額を書面でもらえました。だから金銭面のイメージはしやすかったです。
ここは重要なので強調します。求人票を見ていなくても、金額の話は書面で出してもらえます。
逆に言えば、口頭だけで「だいたい◯万円くらい」としか出てこない場合は、その場で書面をお願いしていい場面です。
実際の年収がどう推移したかは施工管理の年収はいくら?未経験入社4年分の実額に明細つきで書いています。
分からなかったこと:働く現場は、入社時点では決まっていない
筆者の実体験|入社を決めた時点で未定だったこと
分からなかったのは、実際に働く派遣先です。入社を決めた時点では、どこの現場になるか決まっていませんでした。ただ「スーパーゼネコンのどこか」ということだったので、心配はありませんでした。
入社日から3週間ほど建築施工管理の簡単な研修を受け、その間に派遣先との面談を進めていきました。
これが正社員型派遣の構造です。雇用されるのは派遣元の会社で、働く場所は後から決まる。
だから「どの会社に入るか」と「どの現場で働くか」が別々に決まります。
ここを知らないまま入ると、「話が違う」と感じやすいところです。仕組みそのものは施工管理の派遣はやめとけ?正社員との違いで整理しています。
派遣先との面談は、質問というより確認だった
筆者の実体験|派遣先とのオンライン面談
面談はオンラインでした。派遣先からは「未経験なのになんで建設業なの?」「朝早いけど大丈夫?」という、質問というよりは確認のような内容だけでした。
今思えば、そして入ってから聞いた話によれば、未経験者にそもそも即戦力までは期待していないのだそうです。とりあえず入れてみて、何ができるかやらせてみる。人間的に問題なさそうかを見ている。そういうことだったんだと思います。
身構えていた人ほど拍子抜けするところだと思います。技術を問われる場ではなく、続けられそうか・一緒に働けそうかを見られる場です。
とはいえ受け答えの準備はしておいたほうが安心なので、聞かれることの中身は未経験で施工管理を目指す人の面接対策にまとめています。
未経験がこの入り方で必ず聞いておくこと
私の経験から、求人票を見ないルートで入るなら、最低限これは聞いておいたほうがいいと思うものを挙げます。
- 年収の予想を書面でもらえるか(基本給・手当・残業の想定が分かれる形で)
- 残業代の扱い(固定残業の有無、超えた分の支給、単位)
- 転居・転勤の可能性(現場ごとに動くのか、範囲はどこまでか)
- 配属先が決まる時期と、どんな現場が候補か(規模・元請の種類)
- 入社後の研修(期間と中身。未経験に何をどこまで教えるのか)
この5つは、間に人が入っているからこそ聞きやすい項目でもあります。会社に直接聞きにくいことを代わりに確認してもらえるのが、エージェントや派遣元を通す実務的なメリットです。
探し始めてから現場に着任するまで、どれくらいかかったか
「今から動いて、いつ働き始められるのか」。ここが読めないと、生活の計画が立ちません。私の実際の流れです。
筆者の実体験|初接触から着任までのタイムライン
- キャリアカウンセラーから派遣元を紹介される
- ↓ 約1か月:派遣元との面談、軽い面接
- ↓ 約1か月:入社 → 3週間ほどの研修と、並行して派遣先との面談調整
- ↓ 派遣先の作業所へ着任
入社した会社との初接触から実際の現場配属まで、2〜3か月だったと思います。
ポイントは、入社と現場配属が同時ではないことです。入社してから研修と面談調整の期間があるので、現場に立つのはその分だけ後ろにずれます。
ここを知らずに「入社=すぐ現場」と思っていると、予定が狂います。動き出しから2〜3か月を見ておけば、計画としては大きく外れないはずです。
もちろん入社したので、研修の間も給与は支払われます。
資格なし・未経験で、責任を負わされないのか
最後に、探している最中に私がいちばん不安だったことを書きます。ここが解けないと、たぶん誰も応募ボタンを押せません。
資格がない未経験者で大丈夫なのか。責任を負わされることは無いのか。分からないことの責任は取れないし、そもそもどう働くのかイメージができませんでした。
入ってから分かった答えは、こうです。
筆者の実体験|入ってから分かったこと
施工管理には4大管理(工程・安全・品質・原価)がありますが、それを上司を含めた何人もの施工管理担当者で進めていきます。だから万一自分がミスをして、それに自分で気づけなかったとしても、その先で誰かのチェックが入る仕組みになっています。
そこで修正になることはあっても、取り返しのつかないことにはならないようになっています。
むしろ、そうなっていなくて未経験者に全部やらせるような会社があれば、すぐ場所を変えたほうがいいです。
最後の一文は、会社選びの基準にもなります。
未経験に一人で判断させる会社は、教育が手薄なだけでなく、チェックの仕組みのほうが足りていない可能性があるということだからです。
だから面談では「未経験は最初、誰と組んで何をやるのか」を聞いてみてください。答えが具体的に返ってくるかどうかで、だいぶ分かります。
施工管理の一日の流れは施工管理の一日の流れ|未経験1年目のスケジュールで解説しています。
まとめ:順番を変えるだけで、求人票は「選べるもの」になる
未経験から施工管理に入るまでの流れを、もう一度並べます。
- 1. 譲れない条件を3つ決める(+足切りの給与ライン)
- 2. その基準でハローワーク・求人サイトを見る(数字で書いてあるかを見る)
- 3. 自分で絞り切れなければ、基準を人に渡す(エージェント・派遣元)
- 4. 面談で、書面の年収予想と配属の条件を確認する
- 5. 動き出しから2〜3か月で現場に立つ
私は求人票を片っ端から見る作業から始めて、いちど行き詰まりました。基準を3つ決めてからは、同じ求人票を見ても「これは違う」「これは合う」が自分で判断できるようになりました。決められないのは、情報が足りないからではなかったんです。
今日できることは、求人サイトを開くことではありません。紙でもスマホのメモでもいいので、譲れない条件を3つ書き出すことです。そ
れが、応募先を選ぶ物差しになり、志望動機になり、人に渡せる依頼書になります。
自分の基準を3つ決められたら、それを相談してどんな仕事があるか、はたまた無いのかを確認する作業に入ります。
全国対応・建設業界特化のビルドジョブの無料相談なら、未経験からでも「この条件で入れる会社はあるか」を聞くところから始められます。
基準が決まっていれば、相談は「紹介される場」ではなく「合うかどうかを確かめる場」になります。
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