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施工管理アシスタントは、施工管理の仕事のうち「判断がいらない部分」を先に任される職種です。写真を撮る、資材を数える、図面をチェックする。どれも施工管理の実務そのもので、そこから判断と責任だけを外したものが、アシスタントの仕事でした。
求人票に「施工管理アシスタント」と書いてあると、こき使われるだけの雑用係なんじゃないかと、手が止まりますよね。
私は35歳・異業種・未経験で現場に入りました。職種はアシスタント(補助)からのスタートです。1年目の総支給は334万円でした。
この記事で分かること。
- 施工管理アシスタントが現場でやる仕事
- アシスタントは「雑用」なのか
- 施工管理と何が違うのか(判断と責任)
- 未経験がいきなり責任を負わされることはあるか
- 「補助」と「アシスタント」は違う職種なのか
- 給料はいくらか(1年目の実額)
施工管理アシスタントの仕事内容は?
私が現場でやっていたのは、この5つです。
筆者の実体験|35歳・未経験・アシスタント1年目
- 現場写真の撮影——コンクリートを打つ前の配筋など、隠れてしまう前に撮る
- 資材の数量チェックと搬入の立ち会い——頼んだ物が、頼んだ数だけ届いているか
- 現場の巡回——開口部や足場まわりを見て回る
- 書類と会議資料の作成——上の3つを記録に残す
- 職人さんへの声かけと連絡——明日どこを使うか、何時から入るか
写真は品質管理の記録です。配筋の写真はコンクリートを打ったら二度と撮れないので、これが「図面どおりに造った」ことの証拠になります。資材の数が足りなければ翌日の作業は止まるので、数量チェックは工程管理と原価管理。巡回は安全管理。書類はその記録。
業務の名前だけ並べると、写真・数量チェック・巡回・書類。中身は、施工管理が受け持つ4つの管理(工程・品質・安全・原価)を、そのまま小分けにしたものでした。
一日のうちどの時間に何をやるかは、施工管理の一日の流れを詳しく解説|未経験1年目のスケジュールに時刻つきで書いています。
施工管理アシスタントは「雑用」なのか
雑用と聞いて思い浮かべるもの——掃除、片付け、コピー取り。それを一日中やる日は、私にはありませんでした。最初から現場に出て、写真を撮り、図面を見ていました。
それでも「で、結局は雑用なんじゃないの」と思いますよね。私が腑に落ちたのは、所長の一言でした。
筆者の実体験|アシスタントに求められていたもの
現場に入って間もない頃、当時の所長がよく言っていた言葉です。
「みんなに、全部完璧に判断してやってくれと言ってるんじゃない。所長や上席は、ほかの仕事で常に現場に出ていられない。だから君たちが"目"になってほしい」
求められてたのは、これでした。
所長や上席は、打ち合わせや書類で事務所にいる時間が長くなります。その間も現場は動き続けている。見ている人がいないと、計画どおりに進んでいるかが分からなくなります。
だからアシスタントがやることはシンプルです。現場の工程や計画を少しずつ理解する。計画どおり進んでいるかチェックする。気になることがあったら「この状態で問題ないですか」と指示を仰ぐ。
写真を撮るのも、資材を数えるのも、巡回するのも、全部この"目"の仕事の一部です。掃除や片付けと同じ棚に入っているように見えて、置かれている場所が違いました。
そしてこの積み重ねは、そのまま経験値になります。
筆者の実体験|担当が増えていく
言われたことをやり切っていると、まわりからの信頼ができてきます。そのうち「ちょっとあの部分の計画、作ってみて」と声がかかるようになりました。
最初は本当に小さい範囲です。工事期間中の作業員用の駐車場を、ライン引きする。それだけ。でも自分の担当が増えていくのは、素直に楽しかったです。
「施工管理アシスタントはやめとけ」と言われることがあります。私が見た限り、そう言われる状態は一つです。"目"の役割を分からないまま、言われた作業だけこなして終わっている状態。
同じ写真撮影でも、「撮れと言われたから撮る」のと「これを撮らないと後で証明できなくなる」のとでは、たまるものが違います。前者を1年続けても、残るのは撮影枚数だけです。
アシスタントは、経験が積めないただの雑用ではありませんでした。判断と責任を外した状態で、施工管理の実務に手を入れさせてもらえる場所。未経験が現場を覚えるには、ここからでよかったと思っています。
施工管理との違いは「最終判断と責任」
私が現場で見ていた限り、両者の線はここで引かれていました。
| 施工管理 | 施工管理アシスタント | |
|---|---|---|
| 最終的な判断 | する(工程を止める、やり直しを決める) | しない(上席に指示を仰ぐ) |
| 工事の責任 | 負う | 負わない |
| 担当の範囲 | 現場全体、または工区ごと | 最初は上席の手元。慣れると小さい範囲から |
| やること | 4つの管理と、関係者の調整 | 写真・書類・資材・巡回・連絡 |
| 未経験の入り口 | 実質ない | ここから始まる |
やっていることは重なります。違うのは、その先に判断を求められるかどうか。現場で何か起きたときに「じゃあ止めよう」と決めるのは上席で、アシスタントは見つけて報告するところまでです。
この線があるから、未経験でも入れます。図面が読めないまま入って大丈夫だったのも同じ理由でした(→ 施工管理にCADは必要?入る前に習わなくていい理由と、図面の覚え方)。
未経験でも、いきなり責任を負わされる?
入る前、私が一番こわかったのがこれでした。資格もない未経験で、分からないことの責任なんて取れるはずがない、と。
筆者の実体験|入って分かった「責任」の実際
工程・品質・安全・原価の4つの管理は、上司を含めた何人もの施工管理担当者で進めていきます。
仮に私がミスをして自分で気づけなかったとしても、その先に必ず誰かのチェックが入る仕組みになってました。あとで直すことはあっても、取り返しのつかないことにはならない。
だから未経験でも入れるんだ、と納得できました。
未経験に現場を丸投げして、最後に困るのは会社のほうです。だから私のいた会社も、できるところからやらせて様子を見ていました。その間、こういうところを見られていたと思います。
- 職人さんときちんとやり取りできるか
- 簡単な図面チェックができるか
- 頼まれた仕事を、最後までやり遂げられるか
- 終わったら、ちゃんと報告してくるか
会社は、あなたが未経験だと分かったうえで採用しています。わからないことを勝手に判断せず、素直に聞くこと。求められていたのは、知識ではなくそっちでした。
最初のころ、用語も図面も分からないのに分かったふりをしてました。1か月で限界が来ます。「それは何ですか」と聞くようにしてから、やっと仕事が回り始めました。
入る前に確かめておきたい2つ
未経験を受け入れる体制が、どの会社にもあるとは限りません。私が応募する前に確かめておけばよかったと思うのは、この2つでした。
- 任される仕事の中身が決まっているか——決まっていないまま、とりあえず採用する会社もあります
- 自分と同じ仕事をする人が、その現場に何人いるか——分からないことを聞ける相手がいるかどうか
どちらも求人票には書いていません。自分で確かめようとすると、聞ける場は面接になります。応募する前に人に聞いてもらう場合と、自分が面接で聞く場合で、事実としてこう違います。
| 応募する前に、代わりに聞いてもらう | 自分が面接で聞く | |
|---|---|---|
| 分かるタイミング | 応募先を決める前 | 選考が始まった後 |
| 聞く相手 | 担当者から会社へ | 面接官に直接 |
| 合わなかったとき | 応募先の候補から外すだけ | すでに1社ぶん時間を使っている |
聞きにくいことは、転職エージェントに代わりに確認してもらう
建設・施工管理に特化したビルドジョブは、相談から書類の作成、面接対策、企業との条件交渉まで無料です。「未経験のアシスタントには何を任せますか」「その現場に施工管理は何人いますか」を、応募する前に代わりに聞いてもらえます。
私のおすすめは、先に聞いてもらうほうです。面接で自分から切り出すより、答えが手元に来るのが早いので。
ブラックな会社を引きたくないという不安が先に立つなら、施工管理のホワイト企業の見分け方です。そもそも求人をどう絞ればいいのかで止まっているなら、施工管理の未経験求人はどう探す?後悔しない絞り方は「譲れない条件3つ」からのほうが近いと思います。
「施工管理補助」と「施工管理アシスタント」は違う職種?
同じものです。求人票で使われている名前が、会社ごとに違うだけでした。呼び方が変わっても、中身は変わりません。
もうひとつ。職種欄に「補助」「アシスタント」と書いていなくても、未経験なら最初にやるのはアシスタントの仕事です。職種名ではなく、任される中身のほうで決まります。
職種名で選ぶより、面接で「最初の半年、具体的に何を任せますか」と聞くほうが確かです。
施工管理アシスタントの給料はいくら?【1年目の実額】
私が仕事を探していたとき、求人票の給与欄はどれも「月給20万円台〜」のような書き方でした。それで実際いくらになるのかは、入ってみるまで分かりません。私の1年目の実額を出します。
筆者の実体験|35歳・未経験・アシスタント1年目
3月入社だった1年目は、総支給が334万円(10か月分)。月の手取りはならすと28〜30万円でした。
内訳は基本給18万円+職能手当4万円+現場手当1.5万円。ここに残業代が乗ります。残業は月平均46時間(1日あたり2時間ちょっと)。
会社を選ぶときに「固定残業代が無く、時間外が1分単位で支給されること」を条件にしていたので、この残業代は全額出ていました。
大事なのは、この手取りに月46時間分の残業代が入っていることです。求人票の「月収例」も残業込みで書かれていることが多いので、基本給・手当・残業代は分けて見てください。同じ月給25万円でも、残業40時間込みなのか基本給だけなのかで、中身は別物です。
この先いくらになるのかが気になるなら、施工管理の年収はいくら?未経験入社4年分の実額を公開のほうです。資格を持っていないことが気がかりなら、手当の実額まで書いた施工管理は資格が取れないとクビ?資格なしで4年働いた私の扱いと手当の実額のほうが近いと思います。
まとめ:施工管理アシスタントは、未経験が現場を覚えるための入り口
施工管理アシスタントは、施工管理の実務から「最終判断と責任」だけを外した職種です。写真も資材も巡回も、4つの管理の一部でした。求められていたのは、常に現場にいられない上席の"目"になること。
雑用だけで終わるかどうかは、会社と、役割を分かっているかで決まります。判断を求められない立場のまま、現場の実務に手を入れられる。未経験だった私には、ここからで足りました。
応募する前に確かめられるのは、この2つです。任される仕事の中身が決まっているか。同じ仕事をする人が現場に何人いるか。
求人を見てみたくなったら、建設特化の「転職エージェント」に聞いてみるのがおすすめです。
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