施工管理はブラック?どこからがブラックかを3つの数字で測る

年収・待遇

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施工管理がブラックかどうかは、年間休日・残業時間・残業代の精算単位、この3つの数字で測れます。会社によって違う、で終わらせなくて済みます。

「ブラック」と言われても、どこからがブラックなのか誰も教えてくれないんですよね。

私は2022年3月に35歳・異業種・未経験で施工管理に入りました。入って4年、うち現場が2年。年間休日も残業時間も残業代の出し方も、自分の会社の数字は全部出せます。

この記事で分かること。

  • 「施工管理はブラック」が指しているのは、具体的に何なのか
  • どこからがブラックか——測る3つの数字と、法律の線
  • 私の現場の数字(年間休日125日以上/残業代1分単位/月46・54時間)
  • 3つの数字は、求人票でどこまで分かるのか

「施工管理はブラック」は、何のことを言っているのか

私が現場で見てきた範囲だと、ブラックと呼ばれるものの中身はこの6つです。

  • サービス残業がある(働いた時間が給与に乗らない)
  • 固定残業代が入っていて、その時間分は働いても増えない
  • 土曜出勤が前提になっている
  • 業務後や休日の飲み会が強制
  • パワハラがある
  • 社員と派遣で扱いが違う

「きつい」と「ブラック」は別のものです。朝が早いことや覚えることが多いことは、この6つには入りません。ブラックかどうかは、働く時間とその対価がどう扱われているかの話です。

この6つのうち、入る前に数字で確かめられるのは最初の3つ——サービス残業・固定残業代・土曜出勤です。パワハラや人間関係のほうが気になるなら、施工管理の人間関係は本当にきつい?怒鳴られた2回の真相と、逃げていい基準のほうに書いています。

どこからがブラック?

見るのは、年間休日・残業時間・残業代の精算単位の3つだけです。

測る数字 線をどこに引くか 私の現場(1社・4年)
年間休日 120日を下回るなら、土日祝が全部は休めていない 125日以上
残業時間 月45時間・年360時間(2024年4月からの法律の上限) 2022年 月46時間/2023年 月54時間(規制が入る前)
残業代の精算単位 1分単位で出るか。固定残業代が含まれていないか 1分単位で全額

① 年間休日——120日が土日祝の線

土日祝を全部休むと、年間でおよそ120日になります。年間休日120日という数字は、「土日祝を休める」とほぼ同じ意味です。ここを下回る求人は、その差の日数だけ土曜に出ることになります。

私は入る前に、譲れない条件の1つを「年間休日120日以上」に決めていました。実際に入った先は125日以上あって、基本は土日祝休み、大型連休もそのまま休みでした。旅行や家族の予定が立てられます。

② 残業時間——法律の線は月45時間・年360時間

建設業にも、2024年4月から時間外労働の上限規制が適用されています。原則は月45時間・年360時間です。月45時間は、22日勤務なら1日あたり約2時間。定時が17時なら19時に帰る日が続くイメージです。

筆者の実体験|4年分の残業時間

現場にいた2年は、2022年が月46時間(1日あたり2時間)、2023年が月54時間(1日あたり2.4時間)でした。どちらも上限規制が入る前の数字です。

3年目からは内勤に移って、2024年が月21時間(1日0.9時間)、2025年が月24時間(1日1時間)。現場が落ち着いて、残業がまったく無い期間が半年ほどあった年もあります。

やることは多いですが、慣れると「今日はこれをやろう」と自分で段取りを組めます。時間は自分でつくれる状況でした。

月ごとの内訳と、面接でこの数字を聞き出す言い方は施工管理の残業は月何時間?現場2年の実測46・54時間と、面接で聞き出す2つの言い方に出しています。

③ 残業代の精算単位——ここが一番はっきり出る

3つのなかで、会社の姿勢が一番はっきり出るのがここだと思っています。1分単位で全額出るなら、働いた時間は全部給与になります。私の現場はこれで、出勤前の早出にも残業がつきました。

逆に、給与に固定残業代(みなし残業)が含まれていると、その時間分は働いても給与が増えません。月30時間分の固定残業代なら、30時間までは働いてもゼロ。ここが上の6つでいうサービス残業と地続きになります。

求人票では「基本給◯万円(固定残業代◯時間分を含む)」という書き方で見つかります。カッコの中を読まないまま基本給だけを比べると、同じ金額でも中身が違います。

私の現場は、業界のどのへんだったのか

ここまでの数字は1社・4年ぶんの点です。業界の平均ではありません。私がいたのは大手ゼネコンの現場で、恵まれた側だったと思っています。

筆者の実体験|数字が守られていた理由

私の会社は、残業を基本45時間までで管理していました。単月で60時間を超えたら振替休日、夜間作業の日は出勤を遅らせる、早朝の日は早帰り。会社が率先していて、上司も自分の成績がかかるので徹底されていました。

寮費は無料でした。生活費が丸ごと浮くので、同じ給与でも手元に残る額が変わります。

そして、最初に挙げた6つ——サービス残業も固定残業代も、土曜出勤も、業務後や休日の飲み会の強制も、パワハラも、社員と派遣の差別も、この4年でひとつもありませんでした。

これは誰かの善意で成り立っていたわけではありません。会社が仕組みとして回していたから、数字が守られていました。良い会社に当たることを祈るより、仕組みがある会社かどうかを数字で確かめるほうが早い、ということです。

会社の規模でどこがどう変わるか、女性が働く環境(トイレ・更衣室・制服)はどうか。どちらも、ここまでの3つの数字では測れない部分です。

数字ではなく「きつさ」のほうが引っかかっているなら、そこは別の話になります。朝の早さや覚えることの多さは、ここまでの3つでは測れません(施工管理はやめとけと言われる7つの理由を実体験から解説)。

3つの数字は、求人票でどこまで分かる?

3つのうち、求人票に書いてあるのは2つです。

測る数字 求人票で分かるか 分からない部分
年間休日 ◯ 日数が書いてある その日数が実際に取れているか
残業代の精算単位 △ 固定残業代の有無は書いてある 1分単位か、15分・30分の切り捨てか
残業時間 ✕ 書いていないことが多い 直近の実績が何時間か。守られているか

求人票だけでは、3つのうち一番大きい「残業時間」が測れません。自分で確かめようとすると、面接で待遇の話を切り出すことになります。選考が始まってからです。

応募する前に、代わりに確認してもらう 自分で面接で聞く
分かるタイミング 応募先を決める前 選考が始まった後
残業の実績 担当者から会社へ確認してもらえる 自分から待遇の話を切り出すことになる
合わなかったとき 候補から外すだけ すでに1社ぶん時間を使っている

残業の実績と精算単位は、転職エージェントに代わりに確認してもらう

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私のおすすめは、3つのうち求人票で分かる2つは自分で絞って、残る1つだけ聞いてもらうやり方です。

線が引けたら、あとは実際に測る手順です。求人票と面接のどこで何を確かめるかは施工管理のホワイト企業の見分け方|求人票の見方と面接での聞き方に3ルートで書いてあります。

まとめ:「会社による」で止めない

ブラックかどうかは、年間休日・残業時間・残業代の精算単位で測れます。線は、年間休日120日、残業は月45時間・年360時間、残業代は1分単位。この3つを持っていれば、求人票を見る目が変わります。

私の実体験

私の現場は年間休日125日以上、残業代は1分単位、寮費は無料でした。恵まれた側だったと思います。ただそれは運ではなく、会社が仕組みとして回していたからでした。

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この記事を書いた人
元・施工管理/建設事務

35歳・未経験で正社員型派遣に入社し、大手ゼネコンの現場で施工管理を担当。その後、社内で内勤(建設事務)へ移りました。現場と事務の両方を経験した立場から、施工管理の仕事と転職を実体験ベースで書いています。

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