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辞めたい理由が「施工管理という仕事」そのものなのか、それとも「いまの会社・現場」なのか。そこを切り分けて整理すると、取る道が変わります。
分けないまま辞めると、次の会社でも同じことが起きます。
私は2022年3月に35歳・異業種・未経験で施工管理に入って、現場を2年やりました。夜22時に一人で泣いたこともあります。それでも辞めずに、いまは同じ会社で内勤にいます。
この記事で分かること。
- 「施工管理を辞めたい」と言われる理由5つ
- その理由が「仕事そのもの」側か「いまの会社」側かの分け方
- 辞めた後にある道
- 辞めずに現場を離れる道(私が選んだほう)
「施工管理を辞めたい」と言われる理由
検索して出てくる理由は、だいたいこの5つに集まります。
- 知らないこと・やったことのない施工で怒鳴られる
- 残業が長い。繁忙期は書類で深夜まで
- 職人・会社・施主の板挟み
- 体力的に、この先ずっとは続けられない
- 休みや給料が労力に見合わない
筆者の実体験|私が辞めたいと思った瞬間
こたえたのは、やったことも聞いたこともないことで怒鳴られて「使えねえ」と言われたときでした。上司の急な指示に右から左で対応しなければならず、「軍隊かよ」と思ったこともあります。
竣工前や検査前は書類で23時までかかりました。翌日から次の工程の業者が入るので床は乾いていないといけないのに、土砂降りで床面が濡れた日。夜22時に一人で、かっぱぎで水をかいて送風機で乾かしていたとき、泣きました。
夜22時から屋上から下の階まで階段で資材を運んだ日もあります。真夏で、熱中症になるかと思いました。ただそれは、一緒にやった人たちと冷たいジュースを飲んで妙な達成感があって、そういうのは好きでした。それでも、ずっとは続けられないとも思いました。
辞めたいと思うのは弱いからではありません。私も思いました。ここから先は、その気持ちをどう扱うかの話になります。
その「辞めたい」は、仕事そのもの? それともいまの会社・現場?
辞めたい理由を書き出して、1つずつ「どの会社に行っても付いてくるもの」か「この会社だから起きているもの」かに分けます。これだけです。
| 辞めたい理由 | どちら側か | 分けたあとに取れる手 |
|---|---|---|
| 朝が早い | 仕事そのもの | 会社を変えても変わらない。現場を離れる道を見る |
| 屋外・暑さ寒さ | 仕事そのもの | 同上 |
| 工期に追われる | 仕事そのもの | 同上 |
| 残業が長い | いまの会社 | 会社を変えれば変わる。数字で測れる |
| 休みが取れない | いまの会社 | 同上 |
| 残業代が出ない | いまの会社 | 同上 |
| 怒鳴られる・板挟み | 半々 | 理不尽さの度合いによる |
| 体力がもたない | 仕事そのもの | ただし現場を離れる道がある(後述) |
残業・休日・残業代の3つは、会社を変えれば変わる側です。ここは数字で測れるので、いまの会社がどのへんなのかを先に確かめられます(施工管理はブラック?どこからがブラックかを3つの数字で測る)。
怒鳴られる・板挟みは半々です。私の場合、4年で怒鳴られたのは2回で、どちらもこちらのミスが原因でした。理不尽に、ではありません。ただ、どこからが我慢しなくていい線なのかは人によって違います(施工管理の人間関係は本当にきつい?怒鳴られた2回の真相と、逃げていい基準)。
私が書き出したら、「いまの会社」側はほとんど残りませんでした。残業代は1分単位で出ていたし、休みも取れていた。残ったのは深夜までの書類と、体力。どちらも「仕事そのもの」側です。だから会社は変えずに、現場のほうを離れました。
分けたあとの答えは3つに絞られます。「いまの会社」側が多いなら会社を変える。「仕事そのもの」側が多いなら職種を変える。体力や将来が理由なら、現場を離れて業界に残る道がある。3つ目が、私が選んだほうです。
もうひとつだけ。分けるのは、感情のピークを過ぎてからにしてください。怒鳴られた直後と、繁忙期の真ん中。この2つのタイミングで書き出すと、全部が「仕事そのもの」に見えます。私が泣いた夜に辞表を書いていたら、いまの内勤の仕事にはたどり着いていません。
辞めた後にある道
施工管理は、現場に出る時間と同じくらい書類の仕事があります。現場の流れを知っている人が、その書類の部分を説明なしで請け負える。ここが次の道につながります。
- 内勤・現場事務(施工管理補助)——現場を知ったうえで書類と調整を担う
- 工務——積算・発注・原価管理など、現場を支える内勤
- 施工図——図面を描く/チェックする専門職
- 積算——数量と金額を拾う、デスク中心の仕事
- CADオペレーター——図面作成の専門職
- 建設事務——より事務寄り。異業種からの転身とも相性がいい
- 異業種——調整と進行管理は、他の業界でも使える
デスク側の一日が想像しづらいなら、現場と何がどう違うかを並べた建設事務の一日のスケジュール|施工管理も経験した私が比べる、リアルな仕事内容があります。
私は辞めずに、現場を離れました
「辞める」と「続ける」の間に、もうひとつあります。会社は変えずに、現場から内勤へ移る道です。
筆者の実体験|最初から内勤志望だと言い続けた
現場を長く続けるのは無理だと、入る前から思っていました。だから「なんで施工管理になったの?」と聞かれるたびに、「体力的なこともあるので内勤志望なんですけど、まずは現場を知っておいたほうがいいと思ってがんばってます」と答えていました。
実際、未経験でいきなり今の内勤に入っていたら無理でした。覚えることが多すぎるうえに、目で見ていないとイメージできない場面が多すぎる。現場に出ていて本当によかったと思っています。
いまは工務のポジションで、図面チェックやお金の計算が中心です。ある程度は自分のペースで進められますし、なにより現場より関わる人が少ないので、人間関係のストレスが減りました。
内勤に移った最初の年は、年収が下がりました。現場にいた2023年が503万円、内勤1年目の2024年が432万円。残業が減った分がそのまま落ちた形です。
翌2025年は527万円まで戻しています。残業の上限が下がった分を補填してほしいと交渉し、新人に教える業務が増える見込みだったのでその分も入れてもらいました。楽になったぶん下がる。それは交渉で戻せました。4年分の明細は施工管理の年収はいくら?未経験入社4年分の実額を公開に出しています。
この道が使えるかどうかは、会社に内勤・工務・事務のポジションがあるかどうかで決まります。無い会社もあります。
3つの道は、何が事実として違うのか
分けたあとに残る道は3つでした。決める前に、事実として何が違うかを並べます。
| いまの会社で内勤へ移る | 会社を変える | 職種を変える | |
|---|---|---|---|
| 現場の経験 | そのまま武器になる | そのまま武器になる | 使える部分だけ残る |
| 収入 | 残業が減った分は下がる(交渉の余地あり) | 条件次第で上げられる | いったん下がることが多い |
| 使えるか | 会社にそのポジションが無いと不可 | 求人があれば可 | 可 |
| 人間関係 | リセットされない | リセットされる | リセットされる |
| 動く前に分かること | 社内なので聞けば分かる | 求人票と面接。残業の実績は聞きにくい | 同左 |
いちばん手前にあるのは、いまの会社に内勤・工務のポジションがあるかを聞くことです。これは今日できて、お金もかかりません。無ければ、次の2つに進みます。
会社を変える場合、動く前に分かることが少ないのが難点です。残業の実績や休日が守られているかは、求人票には書いていません。自分で聞こうとすると、選考が始まってから待遇の話を切り出すことになります。
いまの経験が外からいくらに見えるのかを先に知っておきたいなら、施工管理5年目は転職の狙い目?経験がいくらに評価されるかの見方のほうにまとめてあります。
まとめ:分けてから決める
辞めたい理由を、「どの会社に行っても付いてくるもの」と「この会社だから起きているもの」に分ける。それだけで、会社を変えるのか、職種を変えるのか、いまの場所で動くのかが決まります。
私は現場を2年やって、辞めずに内勤へ移りました。現場に出ていた時間は、いまのデスクの仕事でそのまま効いています。あの夜に辞めていたら、この道は残っていませんでした。
感情のピークで決めなくて大丈夫です。分けるのは、次の休みの日でも間に合います。
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